恋愛離れの理由とリスクを嫌う若者達~「男と女の理不尽な愉しみ」を読んで~

 

男と女の理不尽な愉しみ

壇蜜さん、林真理子さんの共著「男と女の理不尽な愉しみ」を読んだ。

読んだというより、読み続けているという方が正しいか。

以前から壇蜜さんに少し興味があったことが、この本を手に取ったきっかけである。

女性二人の男女論なので、もちろん女性目線で語られているのは当然なのだが、男性の自分が読んでも面白い本だった。

だいたい男性が語る女性論や、女性が語る男性論を、それぞれの異性はあまり良しとしないものだ。

私も例にもれずそうで、女性の語る男性像に多少胸にひっかかりが起きることも多いのだが、今回はそういうことが少なかった。

一番は、おそらく私が体験したことのない(おそらく今後も体験しないであろう)ことを壇蜜さんが体験しているからだ。

私にとって一種のファンタジーのような感じで本書を読むことが出来たのである(あまり良い読み方ではないかもしれないが)。

男と女の理不尽な愉しみ (集英社新書)

恋愛離れの理由

本著の中で、とても印象的に残っている箇所がある。

男と女の理不尽な愉しみ p.107

林 そうそう。いまの若い人は、リスクを負うのを嫌がってるような気がする。何か見返りが約束されないと行動しないのは間違いだよね。恋愛がその最たるものだけど。

壇 損か得かを単に合理性だけで突き詰めていたら恋愛も結婚もできませんよね。すると少子化が進んで、日本が滅んでく。

これはまさにその通りで、私自身が恋愛、結婚に消極的な理由の一つでもある。

今回はこの恋愛、結婚離れの傾向について、「私なり」に男性目線と女性目線をそれぞれ考えてみた。

男性の恋愛、結婚観についての考察

男性目線。

終身雇用の崩壊が始まり、いつ無職になってもおかしくない世の中で結婚をするということは、並大抵のことではない。

みんなが結婚するから私も結婚しよう!とならない人も多いのではないだろうか。

今は共働きが主流だが、やはり生活の要となる収入は男性が担うことが大半だろうから、潰れることが許されない。

自分の体より家族、仕事となってしまってもおかしくはない。

大人になるということはそういうことだと言われてしまえばそれまでだが、そう簡単には割り切れない。

結婚相談所では、女性が年収で男性を検索するらしい。

そういう実情を聞くと、高収入の方もそうでない方も、なんとなく結婚というものに違和感を感じているのかもしれない。

そういった面を無視してでも結婚に踏み切るぐらいの度胸がないと難しい。

女性の恋愛、結婚観についての考察

女性目線。

まず、さきほども書いたが、終身雇用が崩壊したため、本当に男は頼れるのかという考えが頭をよぎるのだろうと思う。

結婚し主婦となった後で、もし離婚してしまったら、今後の生活はどうするのか。

一度やめた後の社会復帰は並大抵ではない。

今の世の中、3割は離婚すると言われているから、慎重にならざるおえないし、そういった意味で社会的にも大人な男性を選ぼうというのは当たり前である。

それに女性の場合、ある程度の世間体というものがある。

周りの友達は結婚しだし、自慢げに結婚話をするものだから、それこそ結婚していない自分がなんとなく後ろめたい気持になってしまう。

女性であるがゆえに受ける制約は男性より多いだろう。

男性より自由な生き方に偏見を持たれやすいのだ。

それに女性は男性と違い、いろいろな意味でそこまで余裕をもっていられない。

だからこそ、最初から遊び目的で付き合う男が許せないし、こちらの時間を返せと思う。

男女は分かりあえるのか

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男として私の感じたことと、もし私が女性だったらという風な目線で考えてみた。

今まであまりこのような考え方はしてこなかったため、とても面白かった。

そして、結局主観的な言い分などほとんど価値をもたないことが分かる。

 

異性について語るということは、結局は自分の立場を主張する主観的な意見にならざるおえないからだ。

では、異性とは全く分かりあうことは出来ないのかというと、一概に全てそうとは言い切れない。

 女性の気持ちが少しだけ分かったような気がした瞬間

例えば、男性のセクハラ的発言やじろじろ見られるのが嫌という女性はたくさんいるが、実は男性の私も似たような体験をして、その気持ち悪さを経験したことがある。

大学生の頃、ある初対面の年配女性に、面と向かって「(あなたを)食べちゃいたい」と言われたことがある。

この時、自分でもびっくりするほど、気分が悪くなった。

もちろん冗談であったのだと思うが、冗談かどうかなど相手には全く関係がないし、伝わらない。

相手の性別や容姿に関わらず、相手にそういった目で見られることは問答無用で気持ち悪いと感じるのかもしれない。

このことを思い出す度に、現実の世界で、女性にそういった発言や、目を向けてはいけないなと思う限りである。(元からそういうことをするタイプではないが)

ただの主観に意味はない

結局何が言いたいかというと、男女の不満は立場が違うだけで同じようなものが多いのではないかということ。

自分と違う立場を考えた時に、初めて少しだけ主観から逃れることが出来るのだ。

 

つまり、相手を否定することを考えた時、同時に相手の立場の言い分を考えていなければ、それは全くの主観なのである。

優柔不断だと嫌われるかもしれないが、私はなるべく物事を主観で語りたくはないと思っている。

今自分が考えている不満が、異性も同様に考えている不満だという発想転換が出来れば、もっと世の中が有意義になるのではないだろうか。

男と女の理不尽な愉しみ (集英社新書)

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